目次
1.絶縁体、シース材の特徴
表-1. 取り扱っているロボットケーブル用シース材
シース材名 | 特 徴 | 使用可能温度 |
PVC | 難燃性、耐油特性に優れており、汎用的に使用が可能です。 | -30℃~105℃ |
滑性PVC | 難燃性、耐油特性に優れているPVCに表面滑性を 付与したものです。 | -30℃~105℃ |
ポリウレタン | PVCよりも機械的強度に優れる為、機械的負荷が加わる 部分での配線ケーブルのシース材に使用できます。 | -40℃~70℃ |
難燃ポリウレタン | ポリウレタンに難燃特性を付与したものです。 PVCの代替材として注目されています。 | -40℃~80℃ |
シリコーンゴム | 柔軟性、耐熱・耐寒性に優れる環境にやさしいエコ材料です。 | -40℃~180℃ |
フッ素ゴム | 柔軟性、耐熱・耐油性に優れております。 燃料油に対しての耐油性にも非常に優れております。 | -10℃~200℃ |
軟質フッ素樹脂 | フッ素樹脂に柔軟性を付与したものです。 | -40℃~80℃ |
稼動用ロボットケーブルのシース材にはシース表面に滑性を付与し、ケーブル同士の絡みを防止する効果のあるPVCを使用しております。当社では使用環境によってシース材の選択が可能です。
表-2. 絶縁体及びシース材の特性
*上記は試験値であり保証値ではありません。
ロボットケーブルに使用しております絶縁体及びシース材の特性を表-2に示します。
初期値に対する物性変化を残率として示しております。
2.ケーブルのシールド効果
ケーブルのシールド構造別のシールド効果を図-1に示します。シールド効果の測定は吸収クランプ法によるものです。
3.ロボット用ケーブルの屈曲試験方法
弊社では下記に示す様な試験方法などによりロボット用ケーブルの評価を行なっています。
なお、正確な導体断面状況を把握するため、導体の抵抗値上昇を基準とし断線の判定を行なう方法も用いています。
屈曲試験
図に示すように試料を固定し、左右90°の曲げを60回/分の速さで行ない、断線するまでの回数を調べる。
曲げ半径(R)、荷重は条件により任意に変更する。
U字曲げ試験
完成品から約2mの試料を取り、図に示すように取り付けする。
片端を任意の速さで移動させ、断線するまでの回数を調べる。
360度捻回試験
図に示す様な捻回試験機を用いてケーブルの360度捻回試験を実施する。
360度捻回条件は下記に示す条件にて実施する。
曲げ速度:20回/分 捻回角度:左右180度(合計360度捻回)
固定間距離:X=150mm 試料長:300mm
捻回試験
図に示す様な捻回試験機を用いて、60回/分で 捻回試験を実施し、断線するまでの回数を調べる。
捻回角度、固定間距離、荷重は条件は条件により任意に変更する。
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