FAネットワーク

目次

FAネットワークについて

FA の現場においては省配線・インテリジェント化等を目的とした種々のネットワーク方式が広く普及してきています。
これらのネットワークはFA ネットワーク、フィールドネットワーク、フィールドバス等と呼ばれ、特にその中でもネットワーク仕様を公開し、多くのメーカーが接続製品を開発・販売しているオープンネットワークが普及しています。
これらの内、弊社が取り組んでいるネットワークについて概要を説明します。

FA ネットワークの階層について

工場内で使用されるネットワークは、使用場所やネットワーク上を流れる情報などによって下記のように階層的に分類されます。
尚、分類の仕方や各階層の呼び方は種々ありますが、下図に沿って説明します。

これらの階層間で情報のやり取りが必要な場合には、ゲートウェイなどで情報の橋渡しを行います。

CC-Link

CC-Link の概要

CC-Link は、CC-Link 協会(CLPA:CC-Link Partner Association)が提唱するネットワーク方式で、PLC と種々のフィールド機器をつなぐフィールドレベルのネットワークです。
三菱電機株式会社殿による仕様策定当初より、10Mbps の高速な通信速度を誇り広く普及しています。
CC-Link 協会に加盟しているパートナーメーカー数は2006 年3 月時点で745 社を数え、また国内メーカーのみならず海外メーカーの参加も増えており、海外での採用事例も増えてきています。

CC-Link のバージョンについて

CC-Link では、新機能の追加や機能改良の度にバージョンが上がっており、2006 年8 月現在の最新版はVer.2.0です。概要を下記に示します。

CC-Link Ver.概要
1.00初版
1.10機器及びケーブルの仕様変更により、局間ケーブル長が20cm以上になり、配線性が向上。
2.00システムおよび1局あたりのデータ量を最大8倍に拡大。

CC-Link 用ケーブルのバージョンについて

CC-Link 用ケーブルには、Ver.1.00 タイプとVer.1.10 タイプの2 種類があり、ケーブル仕様としてはVer.1.10 が最新版です。

CC-Link Ver.2.00 のシステムを組む場合には、Ver.1.10 のケーブルをお使いいただく事になります。

現在、弊社ではCC-Link 用ケーブルとして、Ver.1.00 タイプとVer.1.10 タイプを販売しておりますが、今後新規にCC-Link を導入される際には、Ver.1.10 タイプの使用をお勧めします。

CC-Link の配線仕様

接続ケーブル

CC-Link 専用ケーブル(3 心ケーブル)を使用します。新規設備の場合には原則としてVer.1.10 タイプのケーブルを使用してください。

CC-Link ケーブルの使用長について

Ver.1.10 タイプの標準ケーブルを使用し、T 分岐を行わず、かつリピータユニットを使用しない場合の最大伝送距離は下表の通りです。

CC-Link ケーブルの使用長について

※ 1 隣接する機器間のケーブルの長さの最小値   
※ 2 末端のCC-Link 機器からもう一方の末端のCC-Link 機器までの間のケーブルの長さの総和の上限値

可動部用のケーブルについては、標準ケーブルよりも最大ケーブル総延長が短くなります。
標準ケーブルに対して伝送できる長さが30%、50%、70% の3 種類が規定されており品名の末尾にそれぞれ-3,-5,-7 をつけて表記することとなっています。
例えば弊社のFANC-110SBZ-5 の場合には、10Mbps における伝送可能距離は最大50m までとなります。
また、10Mbps 時に可動部用ケーブル(50% タイプ)を10m 使用した場合、残りを標準ケーブルで配線する場合には、標準ケーブルの長さは最大80m までとなり、トータル90m までの配線が許容されます。詳細はCC-Link 敷設マニュアルをご参照下さい。

その他の配線方法について

通信速度が625kbps, 156kbps の場合にはT 分岐接続も可能です。また、リピータユニットを使用することにより、上記の表の最大ケーブル総延長以上にネットワークを延ばすことができます。
詳細はCC-Link 協会ホームページ(http://www.cc-link.org) 並びにCC-Link 敷設マニュアル等をご参照下さい。

参考資料:CC-Link 協会ホームページ(https://www.cc-link.org/ja/

CC-Link/LT

CC-Link/LT の概要

CC-Link/LT は、CC-Link 協会が提唱するCC-Link の下位に位置する盤内・装置内等の機器・I/O 制御を主な用途とするセンサレベルのネットワークです。
CC-Link の省配線性を向上させ、1 本のケーブルで通信線及び通信用電源線を一括配線する仕様となっています。

CC-Link/LT の配線仕様

接続ケーブル

専用フラットケーブル、キャブタイヤコード(VCTF)、専用可動部用ケーブルが使用可能です。

接続仕様

T分岐を含むバス配線が可能です。通信速度と最大幹線長、支線長などの仕様は下表の通りです。

CC-Link/LT の配線仕様

詳細はCC-Link 協会ホームページ等をご参照下さい。

参考資料:CC-Link 協会ホームページ(https://www.cc-link.org/ja/

DeviceNet

DeviceNet の概要

DeviceNet はODVA(Open DeviceNet Vendor Association)が提唱するネットワーク方式で、PLC と種々のフィールド機器をつなぐフィールドレベルのネットワークです。
北米を中心として広く普及しており、ODVA メンバー数は2006 年8 月現在で279 社であり、世界各地で接続機器の入手が可能です。
通信速度は500kbps と他のネットワークに比べて低速ですが、回線効率が高く高速な応答を実現しています。
また、配線方式も通信線・通信用電源線が一体となった専用ケーブルを使用しスター結線、マルチドロップ、T 分岐など自由度の高い配線が可能です。

DeviceNet の配線仕様

接続ケーブル

通信線と電源線が一体になった専用ケーブルがDeviceNet 仕様にて規定されています。弊社ではTHIN タイプとTHICK タイプを販売しています。

接続仕様

スター結線、マルチドロップ、T 分岐など自由度の高い配線が可能です。
通信速度及び使用するケーブルの種類によって、幹線の最大の長さが異なります。
Thick cable 及びThin cable を使用した場合の幹線長さ、最大支線長さ及び総支線長さは下表の通りです。

DeviceNet の配線仕様

参考資料:ODVA ホームページ(http://www.odva.org/

PROFIBUS

PROFIBUS の概要

PROFIBUS とは、1980 年代にドイツでSiemens, Bosch, ABB 等が共同で開発したフィールドバスで、現在はPROFIBUS 協会の下で欧州を中心として世界中に最も広く普及しているオープンネットワークです。


PROFIBUS には使用目的に応じて最適な使い分けができるようにFA(ファクトリーオートメーション)用のPROFIBUS-DP とPA(プロセスオートメーション)用のPROFIBUS-PA があります。


PROFIBUS-DP はオープンなフィールドバスの中で最も高速な通信速度12Mbps を誇ります。
また、PROFIBUS-PA はIEC61158 で定められた電気仕様に準拠しており、2 線式電源供給と防爆仕様に対応しています。

PROFIBUS-DP の配線仕様

接続ケーブル

特性インピーダンス150 Ωの専用ケーブルを使用します。

接続仕様

専用ケーブルを使用した場合の通信速度と伝送距離は下表の通りです。
尚、通信速度が3Mbps 以上の高速な場合には機器間のケーブル長を1m 以上にすることが推奨されています。
詳細は日本プロフィバス協会発行の「PROFIBUS DP ケーブルと機器設置の解説」等を参照してください。

PROFIBUS-DP の配線仕様

参考資料:日本プロフィバス協会(http://www.profibus.jp/

CompoNet

CompoNet の概要

CompoNet は2006 年にODVA より仕様化されたセンサ&アクチュエータレベルのネットワークです。
(1000点約1ms の高速応答、最大ノード数384 台、最大入出力点数2560 点)
使用ケーブルには、低コストで汎用性の高い丸型(VCTF)ケーブルと、圧接加工で施工性に優れたフラットケーブルの2 種類がある、高速通信・配線性・情報化・コストパフォーマンスに優れたネットワークです。

CompoNet の配線仕様

接続ケーブル

専用フラットケーブルⅠ(シース無し仕様)、専用フラットケーブルⅡ(シース有り仕様)、丸型ケーブルⅠ(2心VCTF ケーブル)、丸型ケーブルⅡ(4 心VCTF ケーブル)が使用可能です。
弊社では、CompoNet 仕様に適合した、専用フラットケーブルⅠ:KOMP-F Ⅰ、専用フラットケーブルⅡ:KOMP-F Ⅱ、丸型ケーブルⅠ:KOMP-R Ⅰ、丸型ケーブルⅡ:KOMP-R Ⅱを販売しています。

接続仕様

マルチドロップ、T 分岐などの自由度の高い配線が可能です。
通信速度及び使用するケーブルの種類、支線の有無によって、幹線の最大の長さが異なります。CompoNet の通信仕様は右表の通りです。

CompoNet の配線仕様

参考資料:CompoNet Adaptation of CIP, Edition 1.4

産業用Ethernet

Ethernet とは、IEEE802.3 委員会によって標準化されたコンピュータのネットワーク方式です。
オフィスや家庭へのPC の普及に伴い、LAN 方式として広く使われています。
通信速度により10BASE-T, 100BASE-TX,1000BASE-T などがあります。

Ethernet の産業用ネットワークへの適用

Ethernet の汎用性・高速性・将来性・廉価性を理由に、産業用ネットワークの物理層として採用する動きが盛んです。
CC-Link 協会のCC-Link IE Field, ODVA のEtherNet/IP, PROFIBUS 協会のPROFINET, 日本電機工業会のFL-net などを始めとして、多くの方式がEthernet 方式への対応を行っています。
単純にネットワーク媒体をEthernet に置き換えるというだけでなく、情報系のネットワークとシームレスにつながるという利点を生かして階層間での透過性を高めたり、HMI(Human-Machine Interface)の向上を図るためWeb 技術を導入したり、将来的にはコントローラレベルからセンサレベルまでをすべてEthernet でカバーしようとする動きもあります。

産業用Ethernet に使用するケーブル

産業用Ethernet においては、一般的なオフィス等で使われている通常のLAN ケーブルも使用できますが、産業用の現場においてはオフィスに比べて過酷な環境となっています。
よって、2 重シールドタイプや耐油タイプなど、使用する場所の環境に対応したケーブルが必要となります。

主要FAオープンネットワークの伝送媒体とシステム概要

主要FAオープンネットワークの伝送媒体とシステム概要

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